被害直後であれば、まずは警察に行くことをお勧めします。場合によっては体内に証拠が残っているかもしれないので、警察と連携した病院で検査を受けられます。
最近は「レイプドラッグ」といって、飲み物に睡眠薬などを入れられて、意識がもうろうとしている間に被害を受けるケースもあります。お酒を飲んでいたら記憶がなくなり、気づいたらホテルだったというご相談も珍しくありません。その場合も、いち早く警察で検査を受ける必要があります。
特に刑事手続をご希望の場合は、どれだけ早く警察に相談できるかがカギになりますのでご留意ください。警察と検察が捜査をし、加害者を裁判にかけることを起訴と言いますが、もし起訴された場合は弁護士が被害者参加弁護士として二人三脚で裁判に付き添います。公判廷で意見陳述をしたり、被告人に質問をすることもできます。求刑について意見を述べることもあります。
刑事責任に問えない場合でも、民事手続において慰謝料などを請求できることがあります。その場合は証拠がどのくらい揃っているかがポイントになります。
性暴力の場合は、多くの加害者は「性行為について同意があった」と主張しますが、密室での行為の場合は目撃者がいないので、レイプであったことを証明するには詳細な事実経過が証拠として重要です。被害を思いだすのはお辛いと思いますが、あなたの記憶が鮮明なうちに、何があったかを克明にメモしておくと、あとで役に立つことが多いですよ。特に相手とのLINEやメールは消さずに取っておいてください。